2006.12.28。同性愛カミングアウトについて。
ブログ開設三日目。
僕は今、16歳ですが、自分が同性愛者だということを誰にも打ち明けたことがありません。家族、友人、誰にもです。ネット上に匿名で堂々と、ゲイの高校生を名乗っているわけですが、それを除けば、僕の恋愛感情や性愛、性的欲望の向かう対象がどういうわけか男性にあるという事実を知るものは自分だけ……。ノンケのふりをしてるというわけではなく、素行が普通に男っぽいので誰にも感ずかれずに今に至ります。小学生の低学年頃は、極たまに「オカマ」と言われたことがありました。しかし高学年、中学と上がるにつれて、男友達と遊んでいるうちに自然と男気が増していき、外見では完全な男だと思います。周りの男子との違いはというと、ファッションへの関心がやや強いことや、運動系よりも文科系のエンターテイメントに感興をそそるといったところです。まあでも、あまりに本当にフツーの男子高校生しますね。
当然、お年頃のなので恋人が欲しい。素敵な恋がしたい。でも、出会い系サイトで恋人を探すというのもなんだか怖いし、恋のはじまりにしてはあんまりロマンチックじゃないなぁと思うんです(ここで僕がロマンチストだということをカミングアウト)。やっぱり、よく顔をあわせる範囲でパートナーを見つけたい。相手が異性だったら、単純にアタックすればいい、猪突猛進に今の気持ちを打ち明けて、それで駄目なら諦めがつく。でも、好きな同性に、相手が"こっちサイド"に立っているのか否かも分からないのに、「好きです」なんて言えません……。そんなことを言えば、自分がゲイであることが"バレる"わけで、相手が"向こうサイド"の人間で告白&カミングアウトが失敗に終われば、まさに
全滅ですよ。相手の受けたショックを考慮すれば、次の日からは、顔を合わせずらくなる毎日で、傷心を癒す間もなく人間関係の回復に努めなければ(自分に元気があった場合のプランA)。「昨日のことだけど、忘れるわけにはいかないかな?キレイさっぱり忘れて欲しい。また、前のように友達という関係に持ち直したいんだけど……」。プランBでは、放浪の旅に出ます。"君"を忘れるためのなが~い旅……。想像するだけで、気分が悪くなります。
はじめて恋らしい恋をしたのは僕が中一のときでした。それまでに、仲良くしていた女の子が少し気になったり、というのもあって、自分がゲイだという意識は全くありませんでしたが、"彼"に出会ってハッキリしました。「自分は男が好きなんだ、いわゆる
ホモ?」。
ショックでした。はじめ、認めることが出来ませんでしたが、『たぶん彼にたぶん恋をしている』が次第に、『間違いなく彼に間違いなく恋してる』に変わり、つらい日々を送ることに。"彼"について詳しく書くことはここでは止めておきますが、とにかく魅力的な人でした。スポーツ万能かつ女の子にもモテモテ。でも、中二に上がり、気づいたら諦めがついていました。なんでだろ。とにかく、そのころからオナニーという行為も知って、自分が同性愛者だということが動かぬ事実となり、認めざるを得なくなりましたwww
今日、僕が熱心にカミングアウトについて書くことにしたのは、少しでいいから知ってもらいたかった。同性愛というのはとても理解しずらいものです。ゲイを蔑視する友達がいますが、それはそれで仕方が無いことだと思います。だから、僕個人としては彼が友達でなくなるというのはありません。しかし、同性愛者への侮蔑や差別は、多くの人がその存在を「知らない」ことに起因しているように見えるのです。彼らは、身近なところにそういった人が存在している(僕のケース、そういう人は僕にあたります)、ということを単に知らないのだと。もし知っていれば、少なくとも「あいつ、絶対ホモだぜ。キモイな」なんて言葉を堂々と人前で使うというのは減ると思います。その言葉が、身近な誰かの心を深く傷つける可能性がある、ということを知っていれば。
興味深いデータがあって、
①1989年のアメリカ保健社会福祉省調査によれば思春期の自殺者のうち約30%が同性愛者を含めたセクシャルマイノリティである。
②ロンドン大学の調 査ではイギリスの同性愛者・両性愛者の3人に2人がうつ病や他の精神疾患を抱えやすいという結果が出ている。
③日本でも、同性愛者の約6割が自殺を考えたこ とがあるという研究結果があり、同性愛者の置かれた社会状況が同性愛者の精神状況に影響を与えていることがわかる。
、というもの。
親友だと思っていた人が、なんの戸惑いも無くゲイへの差別の言葉を吐いたとき、正直とても辛かった。僕は間接的に否定された。控えめに言って、彼は賢くなかった。あの時、僕が自分がゲイであることを公言し、彼に後悔させられればよかったと思う。でもそれは不可能なことだった。到底無理なことだった。多くの同性愛者と同じように、とても言い出せる状況にはなかった。たまたま僕は、日々の生活の中でナイーブさのようなものを失いかけていたおかげで、彼の発言を契機に、「僕は実はゲイでした。ずっと黙っていてごめんなさい。つらすぎるので死にます」といった遺書を残して自殺する、なんて考えは浮かびませんでした。それでも、とても傷ついた。
きっと、これからの長い人生の中でこういう事態は度々あると思います。その度々で自分はズタズタになってしまうかもしれない。生きるのことに希望を見出せず、恋人も作れずに一生オナニーで性欲をコントロールする日々が続くかもしれない。最悪な場合、どこかのガレージの中で自殺をするかも……。そんな憶測を漸次たくましくしながら、明日が今日よりも同性愛者の住みやすい世界になっていることを願い、もう寝ます。
数学の宿題が終わらない……。センターの過去問題集を解いているんですが、まだ70ページも残ってますwww
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